私の住んでいるオーストラリアには、辛いものをほとんど毎日食べる人種がたくさんいます。
- 毎日カレーを食べるインド人。
- トムヤムクンを食べるマレーシア人。
- そしてキムチを食べる韓国人。
特に韓国人の友人いわく、キムチやキムチ鍋がお腹の子供に悪影響与えるなんて考えられないといっています。
もちろん、その友人は妊婦ですが変わらずキムチを食べています。
とはいえ、私たち日本人は、毎日キムチを食べているわけではありません。
だから、胃の粘膜の強さや味覚は、育った環境によりますし、腸内のバクテリアも違うことでしょう。
妊婦は刺激物といわれるキムチやキムチ鍋を食べてもいいのでしょうか。
妊婦とキムチを食べる時の注意点をまとめましたので参考していただければと思います。
Pick Up妊婦の食事おすすめの食べ物・食べてはいけない物一覧
目次
妊婦に良いキムチの効能
キムチは妊婦にとって非常に良い食べ物です。
キムチには、白菜、唐辛子、にんにくや生姜が入っています。
それぞれの食材の効能を紹介します。
白菜の効能
- 豊富な食物繊維とカリウムでむくみや便秘解消が期待できる。
- 糖質からエネルギーを作る。
- 体内の毒素が溜まることがなくなり、肌荒れしにくくなる。
- ビタミンCが豊富でコラーゲンを生成する。
- シミの原因になるメラニン色素を作る働きを阻害する。
- ビタミンB2により、ニキビや吹き出物の予防。
- ビタミンB6による、皮膚の新陳代謝を活性化させ荒れた肌を改善する。
- 不足すると、貧血、疲労感、神経過敏などを引き起こすモリブテンが豊富。
- ビタミンKにより、骨の形成促進に役立つ。
- 骨粗鬆症予防にもなる。
- 「ジチオールチオニン」によりがんの発生を抑える。
唐辛子の効能
- 抵抗力を高める。
- 血行が良くなり発汗作用がある
- 疲労回復効果が高まる。
- 安眠効果もある。
- 脳の神経を刺激して代謝が上がる。
にんにくの効能
- 抗菌作用がある。
- 糖をエネルギーにする時に使われるビタミンB1の吸収を高める。
- たんぱく質の消化を促進する。
- 代謝作用を高める。
- 疲労回復作用がある。
- 胃液の分泌を助ける。
- コレステロールの上昇を抑える。
- 大腸ガン予防効果の期待もできる。
しょうがの効能
- 新陳代謝を良くする。
- 体を温める。
- つわりの時期には吐き気を抑える効果がある。
- 授乳期には乳腺を開かせ、母乳の出にも良いとされている。
このように、キムチは妊婦には良いことだらけです。
ただ、つわり時期にはニンニクの匂いが受け付けなくなる場合もあります。
逆に、今まで好きではなかった辛いものが食べたくなる場合もあります。
キムチが妊婦に良いからと言って無理に食べずにバランスよく食べましょう。
キムチや辛い食べ物が妊婦によくないと言われる理由
妊娠初期には、ホルモンのバランスの影響で、以下のようなことが起こる場合もあります。
- 免疫力が低下
- 吐き悪阻や食べ悪阻
- 頭痛や腰痛
- 胃腸の働きが低下
- 味覚や好物が変化
- 便秘や下痢
- ニキビや吹き出物で肌荒れ
キムチや辛い食べ物には、香辛料が含まれています。
香辛料は食欲増進をさせ、炭水化物を余分に摂取してしまいます。
また、水分も多めに取ってしまいます。
これは、妊婦の体重増加やむくみに繋がってしまいます。
また、胃腸機能が低下している場合、胃が荒れやすく、胃痛や胃もたれを引き起こす可能性も考えられます。
そして、キムチは特に、魚や甲殻類の塩辛と一緒に漬けます。
香辛料だけに注目を浴びることが多いですが、塩分も高いとされています。
妊娠中の管理として、「体重」と「塩分」は特に気を付けなければいけないことだと思います。
急激な体重増加や塩分の取り過ぎによって妊娠中毒症を引き起こす可能性が高いのです。
そうなると、早産、胎児発育不全、低出生体重児、そして、最悪の場合もあり得るリスクがでてくるわけです。
妊婦の一日のキムチ摂取量の目安は100g
キムチの1日の摂取量として、理想は100gです。
どんなに効能が良い食べ物でも、食べ過ぎは毒にしかなりません。
妊婦におすすめなキムチの食べ方は納豆と一緒に食べることです。
納豆は体に必要と言われている栄養素を全てまかなえてしまうスーパーフードです。
是非ともキムチと一緒に食べて効率よく栄養を摂取しましょう。
授乳中にキムチ鍋を食べてひどいことになった話【経験談】
キムチが妊婦にとって良い食べ物だと分かりましたが、授乳中にキムチなどの辛いものを食べたらどうなるのでしょうか?
実際に私がやったことがあるので、経験談を紹介します。
その時は、長男が生後まだ、3ヶ月くらいだったと思います。
食べるものを制限していると、とにかく、制限された物を無性に食べたくなるんですよね。
保健センターや産院からは、あまり刺激の強いものは食べないようにと当たり前の様に指導されて知ってはいたのですが、、、。
その日は寒かったので、久々にキムチ鍋にしようということになりました。
鍋って、材料を刻むだけで楽チンなので、その頃は味を変えながら、毎日鍋料理を食べてました。
料理本を見ながら、なになに?「キムチはドバッと入れましょう!」との文字。
これを見て、そうか!と思い、キムチを1瓶ドバッと入れてしまいました。
主人は「辛くて美味い!!冬なのに汗が出る!!」と喜んでいます。
私もつられて、「やっぱり美味しい!!キムチ!!」と久々に食べたのでとても美味しかったのです。
しかも、授乳中はお腹が物凄く空くので、もう勢いに任せてご飯をドンドン食べてしまいました。
そして、キムチ鍋も汗を拭き拭き主人と二人で、四人分はあったであろう鍋を一気に平らげてしまったのでありました。
さて、そこからが問題で、、、(汗)
夫婦の食事中、ずーっと寝ていた愛しの長男くんが目が覚めて「ビービー」と泣き始めました。
ああ、そろそろ授乳の時間だということで、授乳をはじめるのですが、なかなか泣き止まないのです。
いつもなら、母乳を飲むとコックンコックンと寝始めるのですが、その日は飲むたびに泣くのです。
ビービー泣くので、オッパイをくわえさせると、また激しくビービー泣きます。
もう、その繰り返しで、気がつくと夜中の2時くらいになっていて、主人はさっさと寝室で寝ていました。
とうとう、長男くんも泣き疲れて、ビービーと泣く声が、か細くなっていったのを覚えています。
おかげで私は寝不足で意識がモウロウとしていて、次の日に郵便局で携帯電話を落としてしまいました。
そのあと、警察に携帯電話を引き取りに行ったりして、テンヤワンヤで大騒ぎでした。(おしまい汗)
あの日は、本当にひどい目に会いました。
キムチ鍋のおかげで、、、。
一般的に授乳中はキムチなどの香辛料の強い物は、避ける様に言われています。
色々と調べてみましたら、興味深い資料が見つかりましたので引用させていただきます。
以下、一般社団法人桶谷式乳房管理法研鑽会より引用です。
■長い伝統の食文化が体質を作ります
しかし、お母さんがカレーを常食しているインドや唐辛子を多食する韓国の赤ちゃんでは、その母乳を嫌がって飲まないということはないようです。
これは、長い伝統の食文化の中でそれに応じた体質が作りだされたこと。
お母さんのお腹にいるときから羊水の中に微量の香辛料が含まれているので、赤ちゃん自身に抵抗力がついているためと言われています。
ですから、日本人が昔から普段食べていなかったカレー・キムチ・激辛料理を多く食べた母乳はどちらかというと日本の赤ちゃんには合わないためか、嫌がって飲まなくなることが多いように思います。
また、赤ちゃんがお腹を痛くしたり、肛門の周りがただれるなどの変化が見られることがあります。
胃腸の働きがまだ未熟な赤ちゃんには、この種の香辛料は刺激が強いこともあるのでしょう。
社団法人桶谷式母乳管理法研鑽会
つまり、長い間日本の和食に慣れ親しんだ日本人には、体がついていかなくて、うまく対応できないという事なんですね。
多分、親が外国の方だったりすると、変わってくるのかもしれませんが、、、。
さて、「それでもキムチ鍋が食べたい!」時もあると思います。
なので、あらかじめ良い状態の時に母乳を搾乳して冷凍保存しておくといいです。
キムチ鍋を食べたら、半日くらいは冷凍保存しておいた母乳で対応しましょう。
母乳を冷凍保存していない場合は、粉ミルクで対応するのもありかもしれませんね。
キムチより日本人向けの香辛料
キムチには赤唐辛子や一味などが使われていますが、日本人には日本人向けの香辛料があります。
それが、シソ、生姜、ネギ、などの香辛料です。
なるほど〜、そしてカレー粉やコショウなどの香辛料は、暑い国の香辛料と言われています。
なので、日本人が香辛料をとりたかったら、日本古来のシソ、生姜、ネギなどを使うと良いです。
妊婦はキムチをほどほどに食べるのがGOOD
- キムチやキムチ鍋は、妊娠中に食べても問題ない
- ただし、食べすぎには注意する
- 鍋では、肉や海鮮類にしっかり火を通す
- どうしても、キムチなどの香辛料の強いものが食べたい時は搾乳したり、粉ミルクに変えたりして対応する
妊婦にキムチはとても良い食べ物ですが、食べ過ぎると塩分や香辛料を摂りすぎる事になるので1日100gを目安に食べるようにしましょう。
キムチ鍋にする時は全ての食材に完全に火を通してから食べてください。
また、これは私だけかもしれませんが、鍋を食べるとなぜかお酒が飲みたくなります。
ですが、妊婦さんにはもう少し我慢していただきたいものです。
なお、妊婦のお酒については別ページの『授乳中のアルコールはダメだよね?少しなら飲んでもいいってホント?』で詳しくまとめましたのでそちらのページをご覧ください。
食事制限をしていると、無性にパンチの効いた物を、食べたくなる時ってありますね〜。
そんな時は、無理せず食べたいだけ食べて、搾乳して捨てて粉ミルクでもいいじゃないですか〜。
ちょっとくらい平気平気!!
無理は禁物!!ストレスはもっと禁物!ですよ。