妊婦はたけのこ食べてもいい?アクがあるから危険?栄養はあるの?

出産後に義母が手伝いに来てくれた頃のことです。

家事をしてくれた義母が、パントリー(キッチン横の収納スペース)であるものを発見しました。

それが、たけのこの水煮の缶詰。

義母は、それをわざわざ寝室に持ってきて、「妊婦はたけのこ食べちゃだめなのよ!」と一喝。

その時の私は、慣れない夜中の授乳がたたり、寝不足でふらふら。

しかも、帝王切開で傷がまだ痛むという状況で、ストレスのかたまり。

思わず、「今、その情報必要ですか?そこにあるってことは、食べてないってことでしょ!」と

心の中で叫んだのは内緒です。(口に出なくてよかった・・・苦笑)

私はただ、妊婦中にたけのこの水煮の存在を忘れていただけですが・・・

今となって、何でたけのこはだめなんだろうと思い直したので、ちょっと調べてみました。

妊娠中のプレママさんの参考になれば幸いです。

Pick Up妊婦の食事おすすめの食べ物・食べてはいけない物一覧

たけのこは妊婦におすすめの食材

たけのこは妊婦に嬉しい栄養と効能がある食材です。

たけのこの主な成分は以下のとおりです。(100gあたり)

  • 食物繊維 (2.8g)
  • カリウム (520mg)
  • マグネシウム (13mg)
  • 亜鉛 (1.3mg)
  • マンガン (0.68mg)
  • ビタミンB1(0.05mg)
  • ビタミンB2 (0.11mg)
  • ビタミンB6(0.13mg)
  • ビタミンC(10mg)
  • 葉酸 (0.064mg)

特に、食物繊維が豊富で、便秘の症状を改善してくれることでしょう。

腸内で水分を吸収して、有害物質を排出するので、大腸がん予防にも有効とされています。

わかめやこんにゃくなどと食べ合わせると効果が高まります。

また、カリウムも多く含まれていますので、余分な塩分の排出をし、高血圧やむくみを予防するとされています。

しいたけや小松菜、オクラなどと一緒に食べるとよいでしょう。

そして、なんといっても妊婦に嬉しいのは低カロリーなことです。

たけのこのカロリーは100gあたり26kcalです。

たけのこご飯として食べれば、お米の量が減って低カロリーになります。

(私の場合は2倍食べてしまいそうですが・・・)

妊活中やプレママに大切な葉酸も含まれています。

また、新鮮なたけのこに含まれている「チロシン」は健脳効果も期待されています。

特に、妊娠4~7ヶ月の中期、神経の伝達形成を助けたり、甲状腺ホルモンの原料となり、胎児の成長にも欠かせません。

赤ちゃんにもママにも健康食品となりますね。

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たけのこのアクってなに?原因は?

たけのこが持っているアク(=えぐ味)は、主に「ホモゲンチジン酸」といわれるものです。

もともと、新鮮なたけのこは「チロシン」という酵素(アミノ酸)をもっています。

たけのこを収穫すると、「チロシン」が酸化してアクの元の「ホモゲンチジン酸」となります。

なので、収穫したばかりのたけのこはアクが少なく、そのままでも食べられる場合もあります。

しかし、「チロシン」は、どんどん「ホモゲンチジン酸」に変化してしまい、アクが強くなります。

なので、たけのこを買ったりもらったりしたら、できるだけ早くアク抜きをした方が良いといわれています。

そして、もうひとつのアクの元は「シュウ酸」です。

たけのこのほかに「シュウ酸」が含まれる食品は、

  • ほうれん草
  • チンゲンサイ
  • ナス
  • レモンの皮
  • コーヒーや紅茶
  • ビール

などがあります。

「シュウ酸」は、結石の原因となるので食べすぎに注意しましょう。

また、たけのこの中の「シュウ酸」は、一晩で倍増するので、すぐ茹でなければいけません。

また、一緒に食べる食品も考えて食べることで安全性がぐっと上がります。

「シュウ酸」はカルシウムと一緒に食べると、「シュウ酸カルシウム」として水に溶けにくい物質に変化します。

すると不思議なことに、えぐ味が少なくなったり、尿路結石を防ぐことになるのです。

だから、たけのこご飯にはよく、カルシウム豊富な

  • 油揚げ
  • ひじき
  • シラス
  • ごま

が入ってくることが多いのですね!納得!

化学の知識がまったくない私には「魔法」としか思えません。

昔の人が「化学」を発見する前からこんな料理をしていると思うと、本当に和食ってすごい!と思うしかないのです。

関連記事たけのこのアク抜き簡単な方法まとめ

たけのこの種類

孟宗竹:親孝行のたけのこ

孟宗竹:親孝行のたけのこ

孟宗竹(モウソウチク)は、いつも食べている通常のたけのこです。

三国時代、母親のために寒い中、たけのこを掘りにでかけたという「孟宗(もうそう)」という人物にちなんでつけられたそうです。

いい息子をもって母親は幸せですね。

関東地方に出回り、太くてやわらかく、また何といっても香り高いのが特徴ですね。

小ぶりでずっしり、皮はつやの良いものを選ぶと良いでしょう。

穂先が緑のものは日に当たったって育っているため、筋が固くえぐみが強いのです。

切り口はみずみずしく、根元にいぼが少なく、赤い斑点のないものを選びましょう。

淡竹:アク抜きしないで食べられる!

淡竹:アク抜きしないで食べられる!

淡竹(ハチク)は、孟宗竹と比べてやや細めです。

孟宗竹は4月に収穫ですが、淡竹の旬は5月です。

アクが少なくてあっさりした味わいが特徴です。

面倒なアク抜きをしないで食べられる上に、調理も簡単です。

うぶ毛が少なく、少し太いアスパラガスのように伸び育ちます。

赤茶の皮に緑の根がなんだかきれいですね。

大名たけのこ:殿様しか口に出来ない?

大名たけのこ:殿様しか口に出来ない?

九州南部の大名たけのこは、薩摩の殿様しか食べれないと有名でした。

別名「でめたけ」はクセがなく、上品で高級なたけのこです。

細身なので短時間の下ゆでで、簡単な処理なのです。

また、旬の短期間しか味わえない希少な旬です。

食感を楽しめるよう皮付きのままホイル焼きがおススメです。

根曲がり竹:別名「姫竹」

根曲がり竹:別名「姫竹」

主に東北や北海道で好んで食べられています。

たけのこが芽を出し始めたころは、雪が多く振っています。

その雪の重みで根元が曲がってしまうほどです。

これが名前の由来でもあります。

細身でアクも少ないので、アク抜きしないで、お味噌汁や煮物にしたりと、食べやすいのです。

また、長野や新潟の山間地では、サバの缶詰と一緒にお味噌汁に入れて食べることがあるそうです。

珍しい組み合わせですね。

まだけ:旬は6月ごろと遅め

まだけ:旬は6月ごろと遅め

古くから全国で栽培されているたけのこです。

1日に1メートルも伸びることがある成長力のある竹ですね。

ですから、アクが強く苦味がありますが、新鮮なものは刺身でも食べられます。

旬は6月ごろと遅めです。

収穫は、孟宗竹とは違い、深く掘る必要はありません。

血面近くを強く引っ張り、抜けるように取れたら食べ頃です。

逆に、まったく抜けず、硬いものは食べ頃を過ぎているということなのです。

四方竹:春ではなく秋が旬!?

四方竹:春ではなく秋が旬!?

このたけのこは秋から冬にかけて収穫できる珍しいたけのこです。

また産地(主に高知県)で消費されることの多かった四方竹(シホウチク)なので、この名前は初めて聞きました。

理由は、収穫後とすぐアクが出たり、皮をむくと変色したりとなかなか気難しいたけのこなので、出荷が難しかったのです。

下処理をした四方竹に、香りはほとんどありませんが、コリッとした食感が特徴的です。

また、ほんのり苦味が楽しめます。

ほかのたけのことは違う時期に楽しめるというは貴重ですね。

たけのこの効能

たけのこには、食物繊維が豊富に含まれています。

歯ごたえもありますので、炊き込みご飯などで食べると、満腹感が得られます。

万年ダイエットの私の親友であります。

食物繊維は、腸の中からきれいにしてくれて、便秘解消や大腸ガンの予防になります。

血糖値の上昇を抑え、コレステロールの吸収を防いで、便として排出しようとする動きがあります。

成人病予備軍の友でもあります。

また、たけのこにはカリウムも豊富に含まれています。

カリウムは、むくみ解消を助けます。

多く取りすぎた体内の水分を放出し、水分バランスを整えます。

バランスが整うと、高血圧の予防になるのです。

また、カリウムは筋肉作りには欠かせません。

カリウム不足では、筋肉の働きを鈍くし、力が出ません。

そして、カリウムは不足気味になりやすいのです。

汗や尿、調理などで失われがちです。

以下の人はなるべく気をつけてカリウムを摂取しましょう。

  • コーヒー愛好家
  • 酒呑み
  • ストレスの多い仕事をしている人
  • 高血圧、糖尿病の人
  • 塩辛いものが好きな人

5つのうち4つも当てはまる私は、自然的にカリウム豊富なたけのこの惹かれているのでしょう。

母親というのはストレスの多い仕事です。

できれば、毎日でも新鮮なたけのこを食べたいくらいです。

子供はたけのこを食べてもいいの?いつから?

こんなおいしいたけのこを生まれてくる子供にも食べさせたい!と思うのは自然なことです。

でも、疑問で頭がいっぱいになりませんか?

「いつから食べれるの?」

「缶詰でも大丈夫?」

「アレルギー反応はどう?」

一般的に、たけのこを与えていいのは、離乳食中期(生後8ヶ月ごろ)といわれています。

ただし、いくら新鮮だからといって、まだ生のたけのこや焼きたけのこは与えられません。

離乳食中期はやっと固形物も多少食べれるころです。

なので、細かいみじん切りにして調理をしましょう。

1歳ごろになればやわらかめの炊き込みご飯などがおススメです。

たけのこは「朝掘ったら、その日のうちに食べなさい」といわれているほど、鮮度が命です。

できれば、すぐに茹でてアク抜きをしましょう。

でも、子育て中はできるだけ面倒なことは避けたいですよね。

そういうときは、市販の水煮の缶詰もおススメです。

できるだけ国産を選びましょう。

たけのこはアレルギーが出にくい食材

たけのこはアレルギーについて、出にくい食材といわれていています。

でも、アレルギーは人それぞれです。

出にくいだけで、出る可能性がないわけではありません。

どんな食品でもそうですが、初めて与えるときはなるべく平日の朝食か昼食にし、病院にすぐ問い合わせられる時間が良いでしょう。

一応、食後の赤ちゃんの観察を忘れないでください

妊婦にたけのこはおすすめ

調べてみると、「妊婦はたけのこ食べちゃダメ!」という義母の言葉は迷信だったようですね。

(まれにたけのこアレルギーの方がいますので、妊婦にかかわらず避けてください。)

けれども、たけのこの迷信は、妊婦を大切に思っていてくれるからこそ出たものだと思います。

  • 食物繊維が豊富で、下痢=流産の原因となるのではないか

→胃や腸が弱い人は食べ過ぎに注意しましょう。

  • 新鮮でないと「シュウ酸」が増える=尿路結石になってしまう

→新鮮なたけのこをカルシウムと一緒に摂取しましょう。

  • アクが強い=母乳がまずくなるのではないか

→アク抜きをしっかりしてください。

たけのこは下処理が面倒ですよね。

たけのこはしっかりアク抜きをして、食べすぎには気をつけ、栄養豊富な旬のたけのこを楽しんでください。

私もいちご狩りから持ち帰ったたけのこは、母が圧力鍋で茹でていました。

やり方は、もちろん見てません。

オーストラリアではどうせ新鮮なたけのこはたべれませんから、覚える必要がありませんね。笑

お茶碗1杯の半分はたけのこ!という盛りだくさんのなたけのこご飯をしっかり2杯食べ、結局ダイエットとは無縁の夕食になったのでした。苦笑

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