妊婦は蟹を食べても大丈夫?カニ味噌はダメ?結論から言うと?

かに…カニ…蟹…kani…。
日本料理で食べてもよし、洋風料理にして食べてもよし、エスニック料理でもよし
どんな食べ方で食べても美味しい蟹ですね。
そして「蟹」といえば高級食材のイメージがありますね〜🎶
結婚式や何かのお祝い事等にも、登場する機会の多い蟹ですが、
ところで妊婦さんって食べても良いのでしょうか?
今回は、その辺を調査してみたいと思います。

Pick Up妊婦の食事おすすめの食べ物・食べてはいけない物一覧

妊婦は蟹を食べても大丈夫?早くも結論!

結論から言うと…「妊婦さんは蟹の身を食べても大丈夫です!」
厚生労働省から出されている「妊婦さんの注意する魚の一覧」には載っていませんので、ご安心を…。
妊婦さんが注意しなくてはいけない魚は、クジラやマグロなどの水銀が含まれている可能性のある大型の魚なのです。

参考:厚生労働省:妊婦への魚介類の摂取と水銀に関する注意事項について
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/index-b.pdf

ただし、カニ味噌はダメです。
理由はこれからお話しますね。

妊婦が蟹を食べるなら加熱して。その理由は?

蟹を食べてもいい!と聞いて安心した方も多いのではないのでしょうか?
「あーよかった!大好きな蟹を妊娠中食べれなかったら、つまんない!」
なんて声が聞こえてきそうですね。
しかしながら、色々と注意事項はあります。

蟹を食べる際は「蟹の身に限って、しかも加熱して食べる事!!」です。

なんでもそうですが、この加熱して食べるというのが妊娠中の鉄則なのです。
これも厚生労働省などから出されているので、知っている方も多いと思いますが
蟹を生で食べる事は、食中毒の可能性が高くなるからです。
食中毒になるとどうなるか?想像しただけでも怖いですね。
蟹などの生の食品はサルモネラ菌やトキソプラズマなどの怖い寄生虫が潜んでいる可能性があるからなんです。
ちなみに、これらのサルモネラ菌やトキソプラズマなどの寄生虫は、中心部まで加熱することで死滅することが分かっています。

ちなみに、妊婦さんとなると食中毒になっても飲める薬は限られています。
そのため、あのひどい腹痛と下痢にさいなまれることに・・・
しかも、安定期ならまだしも妊娠初期の場合は、胎児に影響が出たり、また、最悪の場合には悲しい事態にもなりうるのです。
妊娠中は特に、食中毒には細心の注意が必要です。

かにみそは我慢しましょう。その理由は?

では?加熱すれば蟹をどう食べても大丈夫か?と思いますが、ちょっと待ってください。
あの美味しい蟹味噌には、注意が必要なのです。
クリーミーで、お酒好きにはたまらない味覚の代表格の蟹味噌!!
好きな人は好きですね…か・に・み・そ!
ですが…残念ながら、妊娠中は我慢しましょう。

その理由は「カドミウム」なのです。
蟹の身は大丈夫なのですが、蟹味噌には高濃度のカドミウムが含まれている可能性があるからなんです。

食品安全委員会によりますと、蟹味噌には高濃度のカドミウムが含まれている可能性があるとの発表がありました。
健康な大人が大量に食べなければ問題はないのでしょうが、やはり妊娠中となると注意が必要です。
妊娠中はお母さんが食べた物がすべて、と言っていいくらい胎児にとても影響されてくるからなのです。

食品安全委員会では、以下の様な警鐘をならしています。

「特にかにみそが定期的に摂取された場合、かにみその摂取によって、全食品由来のカドミウム暴露量が許容できないレベルになる可能性があるため、かにみそが高濃度のカドミウムを含有していることを消費者に知らしめる必要がある。」

参考サイト:食品安全委員会:EU、かにみそ中のカドミウム摂取に関する情報通知書を公表
http://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu03310010305

蟹味噌を、そんなに沢山の量を食べたりしないけれど、美味しさのあまり、ついついクセになってしまい、やめられずに食べ過ぎてしまうなんて事もありますね。
そんな時は、このカドミウムの話を思い出して下さい。

また、蟹味噌はプリン体などの高コレステロール値も高く、妊婦さんは特に注意が必要となってくる食べ物であることを肝に命じましょう。

赤ちゃんが蟹アレルギーになるってほんと?

妊娠中はお母さんの食べたものが、胎児に影響するということはわかりました。
と言う事は、食べすぎると赤ちゃんが蟹アレルギーになるのではないか?と
心配になることも不思議ではありません。
その辺はどうなのでしょうか?

厚生労働科学班によると下記の様な指針が出されています。

『妊娠中、授乳中にアレルギー性疾患発症予防のために食物制限を行うことは十分な根拠がないために通常 勧められていない。』

引用サイト:厚生労働科学班による〜食物アレルギーの診療手引き2011
http://www.okayama-u.ac.jp/user/ishikai/new/H24/6.22/05_2011.pdf

つまり、妊娠中にアレルギーになりうる可能性のある食品を除去しても、胎児にあまり関係がないと言うことです。
それよりも、栄養不足にならない様にすることが大切とあります。

また、親がアレルギーだと遺伝という意味で、その食品にアレルギーになりやすいと言う事はある様です。
しかし、妊婦さん本人が蟹アレルギーなのであれば、蟹を避ける事は必要ですが、
そうでもなければ、無理に除去しなくても大丈夫と言う事です。
この辺は、かなり難しい定義ですので、心配であれば自己判断せずにかかりつけの医療機関や医師に相談の上、アレルギー食品の除去は慎重に行う必要があります。

⭐くれぐれも栄養不足にならない様に注意!!しましょう。

蟹の栄養の話

蟹には沢山の栄養が含まれています。栄養素をざっと書き抜いてみますと、

カルシウム、銅、亜鉛、タンパク質、ビタミンB1、B2、B6、ナイアシン、
アスタキサンチン、タウリン、キチン質など、約11種類もの栄養素が含まれています。なかでもアスタキサンチンなどは、化粧品の原材料にもなっているくらいの
成分なので、美容にとっても嬉しい事ばかりですね。

〜蟹に含まれている栄養素の一覧と主な効果〜

カルシウム

主に骨や歯を形成する成分として知られています。
出血を止めたり、筋肉の働きに関与したり、神経の興奮を抑えたり、と色々な役目を果たしています。

体に大切なミネラル成分の1つです。血液を作るのに必要な成分といわれています。
貧血の人は不足しがちですので、食品から無理なくとることをおす   すめします。

亜鉛

体に大切なミネラル成分1つです。細胞の生まれ変わりなどを促進しま
す。不足すると貧血、肌荒れ、味覚障害などが起きやすくなるといわれています。

タンパク質

人間が生きていくのに重要な栄養素の1つです。
また体重の約1/5を占めていると言われています。
生命活動に大切なエネルギー源です。

ビタミンB1

粘膜や皮膚の生成に必要とされる栄養成分です。
脳神経系の働きに関与しているといわれています。

ビタミンB2

粘膜や皮膚の生成に必要とされている栄養成分です。
体内でたんぱく質などをエネルギーにするときに必要な成分といわれています。

ビタミンB6

粘膜や皮膚の生成に必要と言われている成分です。
体内でたんぱく質などをエネルギーにするときに必要だったり、血液や筋肉などを作るときに必要な成分だといわれています。

ナイアシン

粘膜や皮膚の健康維持に必要と言われている成分です。
また、最近では心の病をなおす栄養素としても注目されています。
不足すると神経系に影響があり、食欲不振、下痢等起こされます。

アスタキサンチン

アスタキサンチンというと、某化粧品メーカーの成分として一躍有名になりましたが、肌に色々と影響がある成分です。
また、眼精疲労やストレスなどにも効果があり、その抗酸化作用には、近年注目が集まっています。

タウリン

疲れや肉体疲労に効果があるといわれています。
昔から、健康ドリンクの代表的な成分です。

キチン質

この成分は、蟹やエビといった甲殻類の殻に含まれている成分です。
効能としては、コレステロール値を下げたり解毒作用があり、体内から余計な毒素を排出する働きがあります。

★本当に色々な嬉しい成分がたくさん入った蟹!!素晴らしいですね。
妊娠中でもしっかり栄養をとってもらいたいですね。

参考サイト:http://www.glico.co.jp/navi/dic/dic_21.html
栄養成分百科・グリコ

蟹を買うとき。上手な蟹の選びかた

蟹は美味しくて、美容にもよく、疲労回復にもよく、胎児に必要な沢山の栄養も含まれて本当にすばらしい食べ物ですね。
とうせ食べるなら美味しい蟹を買いたいものですね。
そんな時の上手な蟹の選び方をご紹介しましょう。

基本は旬の蟹がおすすめ

一年中スーパーに行けば売っている印象のある蟹ですが、蟹は冬が旬です。
蟹は冬に寒さから体を守るために太るので、冬は身が厚くなって太くて美味しくなりますので、季節的には冬がおすすめです。

蟹の見た目はどんな感じがいい?

見た目は色が艶やかで鮮やかなものがおすすめです。
色が悪くなっているものは時間が経っている可能性もあます。

蟹の重さもチェック!

大きければ良いと思いがちですが、中身がスカスカの場合もあります。
手に取る事ができる様でしたら、持ってみてズッシリと重みのあるものをおすすします。

上手に通販を使う

採りたてをボイルして、急冷凍しています。
買う時はなるべく評判の良い専門店で、買うことをおすすめします。

妊婦におすすめの蟹の食べかた3選!

妊婦さんは、基本的に蟹は加熱して身を食べるのが鉄則です。
料理の仕方は色々です。お好きな方法を楽しんで!!

ボイル

早く食べたいときは、ボイルしてある蟹を買ってくると楽です。
そのまま食べてもいいですが、お料理のアレンジに使うのも良いですね。
サラダにパスタに茶碗蒸しの具にもGOODです。

焼きガニ

甲羅ごと豪快に焼いてバーベキュー!!いいですね。
お醤油をたらしておいしくいただきましょう。

蟹鍋

鍋に蟹を入れてしゃぶしゃぶ風にして、野菜も沢山楽しんで!!

まとめ

  • 妊娠中は蟹の身を食べても大丈夫です。
  • 妊娠中は食中毒の心配があるので、必ずしっかり加熱して食べましょう。
  • 妊娠中は蟹味噌は、カドミウムが含まれている可能性があるので、食べるのは避けましょう。
  • 妊娠中に蟹を食べても胎児がアレルギーになる心配はありませんが、本人がアレルギーがある場合は注意しましょう。

あとがき

妊娠中の蟹については、いかがでしたでしょうか?
注意することをしっかり守れば、蟹は体に良い栄養素もしっかり入っているので、あれこれ心配せずに美味しくいただきたいですね。

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