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夏バテ予防の強い味方“みょうが”ですが、昔から「食べ過ぎると物忘れが激しくなる」なんて言われていますよね。
本当に物忘れが激しくなるのなら、薬味にはならないだろうし、スーパーなどでも売らないはず!?
でもそんな言い伝えを聞いたら心配になりますよね。
私なら家族はもちろん、自分自身も真相が分からないと心配で食べられなくなります。
本当はどうなのでしょうか。
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みょうがを食べ過ぎると・・・?
先に結果をお伝えしますと「みょうがを食べ過ぎると物忘れが激しくなる」は、安心してください、迷信です。
ではなぜそんな迷信が広まったのでしょうか。
- 美味しいみょうがを独り占めしたい殿様が広めた?
- 他の薬味になる野菜をもっと売りたいお百姓さんが広めた?
いえいえ。有名なのはお釈迦様の弟子の中で最も頭が悪いとされた「周利 槃特(しゅり はんどく)」のエピソードです。
【周利槃特のエピソード】
自分の名前も覚えられないほど物忘れが激しかった周利槃特は、自分の名前を書いた看板=茗荷(みょうが)を背負って生活していたそう。
やがて亡くなり、周利槃特のお墓から生えてきた植物に「みょうが」と名付けた。
そのため、みょうがを食べると物忘れが多くなると言われるようになったそうです。
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【落語「茗荷宿」】
100両の大金を持った飛脚が石につまづき、怪我をしました。
止むを得ず、茗荷宿(みょうがやど)という名の宿に一晩泊まった。
どうにかして、100両を忘れていってほしいと思った宿の主人と奥さんは、飛脚をたくさんのみょうが料理でもてなした。
飛脚はみょうが料理の美味しさに大変喜び、パクパクと平げました。
翌朝、「なんだかボーっとする」と起きてきた飛脚に、「しめしめ」と喜ぶ主人。
朝食もみょうが料理を提供して飛脚をさらにぼーっとさせる作戦に。
ついでに、余ったみょうが料理を食べ「ボーっとする」と言う奥さん。
主人は「お前は食べなくても良いんだ」と言いながらも、無事に100両を忘れた飛脚を送り出した。
100両忘れて行った事に夫婦が喜んでいると、すぐに飛脚が戻ってきて、忘れた100両を受け取り走り去った。
二人は、がっかりしながら、「何か忘れていった物はないかね」、「あぁ、宿賃をもらうのを忘れた」。
まとめ
「茗荷宿」は周利槃特のエピソードから作られた落語で、迷信が広まったのは落語からと言われています。
そんなわけで、「みょうがを食べ過ぎると物忘れが激しくなる」はまったくの迷信です。
それどころか、みょうがにはα‐ピネンと呼ばれる眠気を覚まし頭をすっきりさせる成分が入っています。
さらに、体に嬉しいビタミンやミネラルが多く含まれていますので、迷信に惑わされず、是非積極的にとってほしい食材の一つです。
安心して体に良い効能のある“みょうが”をたくさん食べてくださいね。
あっ。水にさらしてあく抜きするのも忘れずに。
みょうがの栄養はこちらの記事に詳しく。
↓
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