オーストラリアで子育てしていて、一番気になることは、食事のバランスの悪さです。
娘が通う小学校には、日本の給食のようなものはありません。
各自お弁当を持参するか、売店で買ってきます。
この売店がくせもので、甘いジュースやお菓子がずらっと並んでいます。
- ポテトチップス
- チョコレートマフィン
- カラフルなビスケットなど・・・
さらに、夏になるとアイスクリームも売ってたりと、びっくりすることが多いのです。
オーストラリアが肥満体国になるのもうなずけます。
そして、日本の子供たちも徐々に肥満の割合が増えています。
今回は、子供のダイエットについて調べてみました。
目次
子供は、好きなものを食べてしまう
もちろん、売店にはサンドイッチや巻き寿司なども売っています。
親が事前にインターネットでオーダーすれば、売店から子供の教室まで届けてくれます。
しかし、親が事前にオーダーしない限り、これらは子供たちには届きません。
子供たちは、自分が食べたいもの、例えば、甘いお菓子のようなものを昼食として食べてしまうのです。
この結果、
オーストラリアの子供たち(2-17歳)は25%が肥満と報告されています。
原文:Australian children (25%) are overweight or obese.
今日はオーストラリアで推進されている食事と運動メニューをご紹介します。
ぼっちゃりの子供は全体の何パーセント?
オーストラリアは、世界でも第6位の肥満大国です。
- 1位 ミクロネシア
- 2位 トンガ
- 3位 アメリカ
- 4位 サモア
- 5位 クウェート
- 6位 オーストラリア
気になる日本は、177か国中137位。
順位だけを見ると、特に問題はないように感じます。
しかし、文部科学省によると、子供の肥満傾向は30年前に比べて2~3倍に増えているそうです。
特に、9~17歳の男の子の10人に1人は、肥満であるとの数字が出ています。
平成17年に実施された、国民健康・栄養調査では、「肥満」、「太りぎみ」の男子は22.6%、女子は25.4%というデータがあります。
日本の子供でも、4人か5人にひとりは、ポッチャリしているのです。
だから、子供のダイエットは、欧米やオーストラリアだけの問題ではありません。
公園で遊べない子供たち
子供たちの肥満の原因は、残念ながら大人の都合といわざるを得ません。
例えば、子供たちが遊ぶはずの公園。
実に6割の公園でボール遊びが禁止されています。
- キャッチボール禁止
- サッカー禁止
- バットの使用禁止
これだけではありません。
- 自転車禁止
- インラインスケート、スケートボード禁止
更には、
- 大声禁止
こうした措置をとる公園は一部ですが、子供たちが思い切り駆け回れる公園が少なくなっていますよね。
すると、どうしても家でテレビやスマホでゲームをすることも増えるでしょう。
もちろん原因はそれだけではありませんが、今の子供たちは昔の子供と比べて運動量が少ないのは明らかです。
ファストフードが安くておいしいのも原因?
さらに、和食と比べて、欧米の食事はバランスも悪く高カロリーなのです。
バランスの悪い食事というのは、身体が満足せず、まだ空腹だというサインを脳に送ってしまうのです。
結果、食べ過ぎを引き起こします。
また、これはオーストラリアだけですが、ジャンク(くず、値打ちのないもの)フードと呼ばれているファストフードが安いです。
また早く手に入るため、子供も自分のお小遣い内の食べ物に手を出してしまうのです。
ジャーマン タッカーのホットドッグ
ハリーズ カフェ デ ホイールのミートパイ
ポパイズ テイクアウェイのフィッシュアンドチップス
ブーム ブーム バーガーズのハンバーガー
うーん、とってもおいしそう。
これが気軽に買えるなら、子供たちだけじゃなく大人だって誘惑に勝てないかも・・・
寝不足気味の現代っ子
その上、現代の子供は食事の時間と就寝時間が遅く、寝不足気味といってもいいでしょう。
寝不足は食欲を増やすホルモンが増え、空腹に耐えるホルモンが減るのです。
そして代謝も悪くなります。
その上、まだ子供です。
我慢がきかず、食べたいものを食べたいだけ食べられる環境では悪循環となります。
ではどうしたらいいのでしょうか?食事と運動のおすすめは?
野菜中心の食育活動
オーストラリアの学校では、現在「クランチ&シップ(Crunch & Sip)」という食育活動があります。
生徒は毎日、モーニングティーの時間(午前のおやつの時間)に野菜か果物を持参します。
飲み物は「水」です。
甘いパンやお菓子、ジュースなどは禁止されています。
毎日続けることによって、食べる時間や量に慣れ、よく噛んで食べる習慣をつけるのが目的です。
そして、果物や野菜摂取不足の子供を減少させることが期待されています。
また、午前中のおやつの時間で野菜か果物を食べることによって、昼食時のドカ食いを防止できると考えられています。
我が家でも、にんじんやきゅうり、セロリやトマトを中心に持っていきます。
これは産後のママのダイエットにも効果的ですよね。
また、食育活動の一環で、学校内に菜園を作り、生徒たちが野菜や果物を作っています。
その野菜を使って料理するという「キッチンガーデン」というものもあります。
土つくり、種まき、収穫、そして料理。
自分たちで育てた野菜や果物なら何倍もおいしく感じられるわけです。
それに自分で調理までするので、野菜を使った自炊への興味にもつながると思います。
運動不足の改善は、まずは歩く
車社会のオーストラリアは、登下校時、親が送り迎えすることは当たり前です。
安全面も考慮してか、低学年の場合は親の送り迎えは必須です。
日本だとまず考えられないですよね。
この登下校時の運動すらないのですから、運動不足にもなりかねません。
ですから、まずは歩くことを推進しています。
先日も学校のニュースレターで、「親も一緒に歩いて登下校しましょう」とありました。
背筋を伸ばして大股で歩くと、より効果的な運動になります。
放課後の運動や、家庭内でのお手伝いもカロリー消費につながります。
お手伝い表などをつくって、ポイント制にしてみるのはいかが?
例えば、
- 自分の部屋の片付け
- 洗濯物を畳む
- 床の雑巾がけ
- お風呂掃除など・・・
自分のことは自分で!と、生活習慣もついでに改善できるといいですね。
お手伝い表の作り方は以下の記事を参考にしてください。
関連記事お手伝い表の具体的な作り方!どんな項目があれば効果的?活用法をご紹介
おわりに
- 子供のぽっちゃりは、大人になってもやせにくいといわれています。
- 一度肥満になったら、その80%が肥満のままです。
- 肥満は、死につながる心臓病や脳卒中を引き起こしやすいので甘く見てはだめ。
娘の小学校はこれだけ対策や活動をしているので大変ありがたいと思っています。
にもかかわらず、売店には相変わらずチョコレートマフィンが売ってるのはなぜなんでしょう???
矛盾していると思うのは日本人の私だけなのでしょうか。^^;
まだ娘が低学年のため、お小遣いは学校に持っていくことは禁止してますが、いつまで禁止できることやら。
やはり、家庭で子供に意識させることから実践して、子ども自身の意識を高めることが大事ですね。