私たち夫婦が、日本でバレンタインデーを迎えたときの話です。
甘党の旦那は、ニコニコしながら「ここは日本だから」とチョコレートを要求されたことがありました。
というのも、ここオーストラリアでは、チョコレートは一般的ではありません。
バレンタインデーには、付き合っている男性から女性へ、花にカードを添えてプレゼントしてデートをする、というのが主流です。
友人夫婦は、大学生のベビーシッターを雇い、前々から予約していたレストランに行くのだとウキウキしながら話していました。
どこにいても、どれだけ長く連れ添っていても、そういった特別な日を作り、パートナーとの愛情や感謝を確認することは大切なことだと思います。
日本では、本命チョコや義理チョコのほかに、友チョコや自分チョコなどありますが、どうしてチョコなんでしょう?
また、そもそもバレンタインデーには、本来はどんな意味があるのでしょうか。
調べてみましたので、最後まで読んでくださいね。
ウキウキどころではない?バレンタインという人の命日?
3世紀、時代はローマ帝国です。
この頃は、ローマという国にとって内外を問わずに戦争が絶えない日が続く時期でした。
そこで戦力となるのは、兵士たちです。
皇帝は、兵士たちが結婚する事を禁止しました。
どうしてかというと、愛する家族ができてしまうと、戦地へ行き、戦うことに対して意識が低くなるから、とのこと。
このような兵士を哀れに思い、ひそかに結婚させていたのがキリスト教のバレンタイン司祭でした。
それが皇帝にばれ「もうしないと約束しなさい」と条件を突きつけられました。
しかし、バレンタイン司祭はそれに屈せず、とうとう斬首処刑となったのです。
・・・それが2月14日でした。
そう、バレンタインデーはバレンタイン司祭の命日なのです。
皇帝に屈せずに処刑とは、どれだけ意志の強い人なのでしょうか。
自分の道を信じるとはなかなかできたことではありません。
そんな人のように強く相手を想い、バレンタイン司祭の命日を祝っているのでしょうか。
2月14日に開かれていた、国立お見合い祭?
また、当時のローマでは、2月14日はすべての神の女王で、家庭と結婚の神という、女神・ユノの祝日と定められていました。
そして、翌日2月15日には、「ルペルカリア」という、豊作祈願のお祭りが始まる日でした。
ローマでは、その2月14日に国立お見合い祭りがあったんだそうです。
女性が自分の名前を書いた札を壷に入れ、翌日男性が壷から1枚引き、書かれてある女性と祭りの間デートできるというイベント。
通常、男性と女性は一緒に生活していなかったこともあり、大概はそのまま結婚することが多かったのです。
まさに運命の出会いでロマンチックですね。
ただ、この国立お見合い祭のルペルカリアも5世紀になると廃止されてしまいました。
次第に、バレンタイン司祭の命日でもある2月14日を恋人の日としてお祝いするようになった、というのが由来のようですね。
そもそもなんでチョコレート?
実は、バレンタインデーに「チョコレート」を贈る習慣がある国は、日本と隣国の韓国だけのようです。
オーストラリアをはじめとして海外では、「チョコレート」と限定してあげる国はありません。
チョコレートをあげる人もいるけど、花束やアクセサリーと一緒にプレゼントするのが主流です。
台湾では、薔薇を贈る男性もいるようですよ。
- 1本で「君だけを愛してる」
- 100本だと「結婚してほしい」
など、薔薇の数だけメッセージがあるそうで、これもロマンチックですよね。
それにしても、なんで日本や韓国では、「チョコレート」をあげるのでしょうか。
私はずっと、日本のチョコレート会社のマーケティングやキャンペーンが元祖だと思っておりました。
が、実はそれは勘違いで、本当はイギリスのチョコレート会社、「キャドバリー」が元祖でした。
1868年に「バレンタインにはチョコレート」というキャンペーンをしていたそうです。
それから約100年、日本の各チョコレート会社がこの手あの手で定着させたのです。
まとめ
日本では、子供がいるからという理由でなかなかあまりデートに出掛けない夫婦も多いと思います。
この日だけは2人で恋人時代を思い出しながらデートするのもいいですよね。