オーストラリアでの国民食といえばBBQ。
素材での勝負の食事しかありません。
(私はオーストラリア在住。)
それもあってか離乳食も、ただただ小さくつぶして食べやすくする、と言った料理法ばかり。
日本人のように「香りを楽しむ」「目でも味わう」と言ったような離乳食は、義家族にも結構不思議な目で見られました。
特に、だしを使った離乳食など、大人が食べても(味は多少うすいけれども)おいしいと感じられるように作っていました。
小さいころからこうして食文化を繋いできたかと思うと少しでも日本人としての誇りを伝えられたのかと思います。
今日はそんな「だし」を使った離乳食について調べてみました。
目次
そもそも離乳食とは?食べるトレーニング。
離乳食とは、今まで液体しか口にしてこなかった赤ちゃんが固体を食べられるようにするトレーニングです。
今までの栄養源がミルクや母乳を「飲む」だったのに対し、これからは「噛む」という動作に移行します。
「噛む」を基盤に、舌触りや食感、風味や味わいを学ばせる大切なプロセスです。
育児書には通常5~6ヶ月からはじめるように書いてありますが、成長には個人差があります。
本よりも目の前のあかちゃんをしっかり観察することをおすすめします。
わが子は、本当に食いしん坊で、双子を育てられるほどの母乳を一人で飲み切りました。
そして4ヶ月で、「力士」「ガンナムスタイル」というニックネームがついたほどです。
ですから、4ヵ月半くらいになると母乳では足りないようで、夜中も4,5回起きるようになったので、少し早めの4ヵ月半で離乳食をはじめました。
離乳食にだしって使っていいの?どんなだしから使う?
初期離乳食の基本は、素材の味をそのままで作ります。
特に初期は塩や砂糖で味付けは厳禁です。
しかし、それが毎日同じ味では赤ちゃんも飽きるのでしょうか。
必ず食べムラが出てきてしまうのです。
そこで「だし」を使うのです。
「だし」とは、うま味と栄養がつまったスープです。
<野菜だし>
はじめから昆布や鰹節でなく、まずは野菜だしを作ってみましょう。
野菜だしの作り方は簡単です。
野菜を水でグツグツ煮るだけです。
やわらかくなった野菜をつぶしてお粥に混ぜてもいいし、野菜のだしスープを少しずつ飲ませてもいいのです。
わが子は、白菜、大根、ニンジン、たまねぎなどを使った出汁でのおかゆは、いつもパクパク食べていた記憶があります。
この野菜たちは煮たら甘くなるものばかりですので、少し大きくなった今でも大好きな野菜たちです。
<昆布だし>
野菜だしでも食べなくなってきたら、今度は昆布だしの出番です。
昆布はアレルギーを引き起こす成分が少ないと言われています。
また、グルタミン酸というアミノ酸の1つが含まれています。
これは、羊水や母乳にも含まれているので赤ちゃんも好んでたべると言われています。
作り方は2通りあります。
材料は同じで、10cm角ほどの昆布と2カップの水です。
まずは昆布をふきんできれいに拭きます。
関連記事離乳食のアレルギーの確認と進め方。こんな症状が出たら注意。検査はできる?
煮出し昆布だし
- 鍋に昆布と水を入れて弱火で煮る。
- 沸騰する直前で止め、昆布を取り出す。
水出し昆布だし
- 密閉した容器に水と昆布を入れて、冷蔵庫で1晩置く。
- 使用の際は必ず過熱する。
煮出しはすぐに使いたいときに、水出しはストックしておくために作っておくといいでしょう。
<鰹だし>
離乳食初期は、素材の味を大事にしながら、野菜と昆布のだしでバリエーションを増やしているうちに離乳食は中期になります。
中期になったら今度は鰹だしを試してみましょう。
また、かつおだしを与える際は、その日の便に注意してください。
まだ消化に慣れてないと便がゆるい場合もあります。
そのときは、また昆布や野菜の出汁を使いながら時々かつおだしで徐々に慣らしてください。
鰹だしの基本はかつおぶし10gと2カップの水です。
- 沸騰したお湯にかつおぶしを加え1分ほど火にかけます。
- 3分ほど放置してからざるや茶こしにキッチンペーパーを敷いて、こします。
*注意点:もったいないからといってキッチンペーパーと一緒にかつおぶしを絞ると苦味がでます。
<煮干だし>
だんだん食べることに慣れてきた離乳初期後期には、カルシウム豊富な煮干だしを試してみましょう。
このころは筋力もついて動き回る時期でもあります。
成長期に栄養たくさん取れるようにしたいですね。
煮干だしの作り方です。
材料は煮干15gと2カップの水です。
- 苦味のあるハラワタと頭を取る
- 水と煮干を鍋に入れ弱火で沸騰させる
- 沸騰後、火を止めて2分放置。
- ざるや茶こしにキッチンペーパーを敷いてこします。
ちなみに我が家では出汁用で買った煮干がいつの間にかおやつになっていたほどです。
健康にはいいのですが、はたから見たらすこし渋い1歳児だったかもしれません。
おわりに
離乳食で大切なことは、もちろん「徐々に食べられるようになること」です。
でも、日本食の美しさでもある色とりどりの食材や、香り高い食べ物も一緒に教えて上げられるといいですよね。
目でも鼻でも口でも味わえる食事は、愛情たっぷりで心も大きく育つことでしょう。