子供が蜂に刺されたらどう応急処置する?スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチ、危険な種は?

子供が蜂に刺されてしまったらどうします?

子供は、まだ身体が小さくて肌が弱いので

どう応急処置していいのか分からないかもしれません。

しかし、蜂は取り込んだ洗濯物に紛れ込んでいて刺されたり、

山や遊びに行った公園で刺されたりと、刺されるのは結構身近な話です。

いざという時に慌てなくて済むように事前に調べておきましょう。

まずは、蜂に刺されてしまった時の応急処置からスタートします。

蜂に刺されてしまったら!蜂の種類別の応急処置

周囲にハチの巣があるかもしれないのでその場から避難する

周囲にハチの巣があると、他の蜂からも刺されてしまう危険があります。

ですので、その場から移動して、ハチの巣がない他の場所へ避難しましょう。

また、毒素が全身にまわってしまうので、

騒いだり慌てて動き回ったりしないようにしましょう。

スズメバチ、アシナガバチに刺された場合

毒を吸い出す

傷口の毒を吸い出します。

ただし、口で吸い出すのはやめましょう。

口の中、虫歯などから毒が入ってしまうと危険です。

ポイズンリムーバーという注射器のような形をした

毒を吸い出す専用の吸引器があります。

事前に用意しておくのが理想的ですが手元にない場合は、

指で絞り出す事で毒を体の外に出します。

傷口を洗い、毒を洗い流す

流水で毒を洗い流しましょう。流水がベストです。

薬を塗る

抗ヒスタミン成分を含むステロイド軟膏など、消炎作用のある薬を患部に塗ります。

市販の薬では、

ウナコーワエースと、ムヒアルファEXが該当します。

患部を冷やす

冷たいタオルなどで冷やしましょう。

ミツバチに刺された場合

ミツバチに刺された場合は、患部に針が残っています。

ミツバチから逃げきったらまず幹部を確認して針を抜きましょう。

針には毒嚢がついていますので、そのままにしておくと

毒がどんどん体内に入ってしまいます。

毒袋を破らないように注意して抜きましょう。

抜き方は、ピンセットや毛抜きがあればベストですが、

ない場合は硬いカードのようなもので横に払うようにすると

針についている毒嚢を壊さずに針がとれます。

この時、手で針をつまんで取ろうとすると、

毒嚢が破けて傷口に広がってしまいますので注意しましょう。

また、ミツバチの針にはフェロモンが含まれており、

仲間に敵を知らせる効果があります。

そのため、ミツバチの針を抜かずにいると、他の仲間がやってきて刺されてしまいます。

ミツバチから逃げ切り、針を抜いたら次の処置を行います。

  • 毒を吸い出す
  • 傷口を洗い、毒を洗い流す
  • 薬を塗る

※スズメバチ、アシナガバチに刺された場合と同様の処置になります。

蜂の種類によって刺された場合の痛みが違う!?

スズメバチ

スズメバチに刺されると非常に危険です。

激痛が走り、患部から赤く広範囲に腫れます。

アシナガバチ

スズメバチほどの激痛ではないにしろ、

ミツバチに刺された時よりも痛みがあります。

患部は大きく赤く腫れます。

ミツバチ

刺されたときは痛いですが、すぐに痛みがひきます。

ただし、皮膚に針が残っていますので抜かなくてはいけません。

スズメバチに刺された場合は命の危険も!

スズメバチは攻撃的な種です

スズメバチには特に気を付けましょう。

スズメバチは攻撃性が高いので、5~10メートルの距離でも刺激すると攻撃してきます。

運悪く刺されてしまった時は、迷わず即病院を受診しましょう。

スズメバチに2回刺されてはいけない理由

蜂に刺されるのが2回目の場合は、アナフィラキシーショックを起こす可能性があります。

後半に応急処置法をまとめておきますので、

応急処置をした後、即病院を受診しましょう。

まれに、刺されるのが1回目でもアナフィラキシーショックを起こす場合があります。

スズメバチの攻撃性が高まる時期は?

蜂が一年の中で最も攻撃性が高まるのは8月~10月です。

(春~夏は活動が活発になります。)

実際に、毎年8月は蜂刺されの患者数が一番多くなりますので、この時期は注意しましょう。

アナフィラキシーショックの症状とは?

さて、アナフィラキシーショックとは怖いと言われますが、

どんな症状が出るのでしょうか?

体調によったり、個人差がありますので、下記のような症状が出なくても、

少しでもあやしいと思ったら即病院を受診してくださいね。

症状

全身・・冷汗

呼吸器系・・・呼吸困難、ゼーゼーと言う呼吸音、くしゃみ

循環器系・・・脈が速い・弱い、血圧低下

消化器系・・・下痢、嘔吐、尿や糞便失禁

神経系・・・けいれん、意識障害

皮膚・・・じんましん(全身)、青白い(全身)

その他・・・声が出ない、声がれ、のどが締め付けられる感じ

応急処置

アナフィラキシーが起こってしまうと

30分以内に処置をしないと心肺停止に陥り、

生命の危機になります。

すぐに処置を行いましょう。

まず、慌てず、落ち着きましょう。

処置してあげる人が慌てていては適切な応急処置ができませんので、

いかに冷静な対処ができるかがカギになります。

すぐに、積極的に助けを呼ぶようにしてください。

手分けして処置ができれば、助かる可能性が上がります。

救急車を呼ぶ

私たちができる最善の策は、すぐに救急車を呼ぶことです。

状況を説明できるように、いつ、どこで、誰が、どのようにして、

現状を頭の中でさっとまとめましょう。

特に、屋外にいるときなどは、今自分がいる位置を

正確に伝えなければなりません。

119番通報する前に、スマートフォンのマップアプリを起動すれば

現在地点がすぐに把握できるはずです。

楽な姿勢(ショック体位)にして、安静にして救急車を待ちましょう。

足側を15~30センチほど高くして、嘔吐した物が詰まらないように

顔は横に向けて寝かせます。

エピペン(アドレナリン自己注射)を持っている場合は、速やかに太ももに注射する

お子さんが普段のトレーニング通り自力で注射ができないと判断したら

保護者・保育士・教職員以外が代わりに注射してください。

生命を守る処置ですので医師法違反に問われることはありません。

蜂に刺されないようにするには?

蜂に刺されると危険なことはよくわかりました。

では、蜂に刺されにくくするためにはどうすればよいのでしょうか?

まとめてみました。

薄めの目立たない服を着ましょう

色が薄めの目立たない服を着ましょう。

蛍光色やきれいな色の服は蜂が花と間違えて寄ってきてしまいます。

匂いを出さない

香水や体臭がひどいと蜂が寄ってきますので、

香水やにおいの強いものを使わず、入浴して体臭を消しましょう。

ミツバチが頭突きをして来たら危険のサイン

ミツバチは必ず刺す前に、体当たりをしてきます。

その際には追い払うのでなく、速やかにその場から逃げましょう。

また、体にとまった際には、ミツバチが調査をしているので、

追い払わず、落ち着いてそのまま普通にしていましょう。

ミツバチは好奇心が旺盛なので、人間の近くを飛んで偵察することがありますが

怖がらず追い払わないようにしましょう。

追い払ったことで危害を加えられたと判断されると攻撃してきます。

そのうちに飛び去るまで我慢しましょう。

水辺に注意(プールや水場、人の汗、飲み物など)

蜂も夏場は脱水を避けるために必死になって水分を摂ろうと集まります。

ですので、プールや水場、人の汗、飲み物など水分がある場合は注意が必要です。

蜂から逃げる場合は騒がずにすぐに50メートル以上逃げましょう

映画や漫画で良く、水の中に飛び込むシーンがありますが、あれは間違いです。

蜂は水の中でも人間より長く生きていることができるので

水の中に飛び込んでも無駄です。

走って逃げた場合、50メートルも離れれば追ってくることはありません。

まとめ

  • スズメバチには注意し、2回目に刺された場合はアナフィラキシーショックが起こる可能性がある。
  • まれに1回目でもアナフィラキシーショックが起こる場合があるので注意する。
  • 刺されたときは、落ち着いて場所を移動し、注意しながら針を抜いて傷口を流水で洗う。そして患部に薬を塗って冷やし、安静にしましょう。
  • アナフィラキシーショックが起こってしまったら、落ち着いて、助けを呼び、手分けして救急車を呼んだり、応急処置をしましょう。
  • 蜂にさされないようにするには、薄い目立たない服装をし、香水や匂いや水場(人間の汗や飲み物、水分)によって来るので注意する。
  • ミツバチの場合は、至近距離に来ても、頭突きや体当たりされなければ、落ち着いておとなしくして飛び去るまで我慢しましょう。(決して追い払わない)

さいごに

いかがでしたか?

大人が刺されてもとっても痛い蜂。

子供が刺されてしまったら大変です。

特に夏場は蜂が活発になりますので、大きな公園などに出かけるときは注意が必要です。

服装にも気を付けて上げて、お子さんを蜂から守ってあげましょう。

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